おすすめメールフォーム作成ツール徹底解説:選定のポイントと主要サービス比較

Webサイトにおけるメールフォームは、顧客との重要な接点であり、問い合わせ、資料請求、アンケート、注文受付など、多岐にわたる目的で活用されています。メールフォームを設置することで、問い合わせ側はOutlookやGmailなどのメーラーを起動することなくメッセージを送信でき、企業側は顧客との直接コンタクトの機会を得るメリットがあります。

本記事では、メールフォームの導入を検討している方に向けて、フォーム作成ツールのメリット、選び方のポイント、そしておすすめの主要サービスをご紹介します。


1. なぜフォーム作成ツールを使うのか? メリットと基本構成

かつてはHTMLやPHPなどのプログラミング知識を使ってフォームを一から作成する必要がありましたが、現在ではフォーム作成ツールを活用することで、専門知識を持たない方でも簡単に、かつ高いクオリティのフォームを作成・運用できます。

フォーム作成ツールがもたらす主なメリット

メリット詳細
実装の手間がかからない多くのツールはドラッグ&ドロップなどの簡単な操作でフォーム作成が可能です。
高いクオリティと機能性自分で一から作成するよりも高性能で便利な機能が利用でき、テンプレートも豊富です。
問い合わせ対応の一元管理フォームの回答を一元管理でき、担当者が複数いても管理画面から対応状況を確認できます。
セキュリティ強化ツール側でSSL暗号化や迷惑メール防止機能など、セキュリティ対策があらかじめ搭載されているものが多いです。
EFO(入力フォーム最適化)郵便番号からの住所自動入力機能やリアルタイムでのエラー表示など、ユーザーの入力負担を軽減し、離脱を防ぐ機能(EFO)を搭載しているツールがあります。

フォームの一般的な画面構成

一般的なメールフォームは、以下の3つのページで構成されています。

  1. 項目入力画面: 氏名や連絡先、問い合わせ内容などを入力する画面。シンプルで簡単に入力できるように作ることが重要です。
  2. 確認画面: 入力内容に間違いがないか、ユーザーが確認できる画面(省略される場合もあります)。
  3. 完了画面: メッセージが送信完了したことをユーザーに通知する画面。

2. 自社に最適なツールの選び方:比較検討8つのポイント

自社に最適なメールフォーム作成ツールを選ぶためには、機能性やコストだけでなく、以下の8つのポイントを意識して比較検討することが重要です。

  1. 十分なセキュリティ対策がされているか: 個人情報を扱うため、SSL暗号化通信への対応はもちろん、ISMS認証やプライバシーマークの取得、24時間体制のサーバー監視、不正アクセスへの対策などが徹底されているかを確認しましょう。
  2. 機能性が充実しているか: フォーム作成機能の他、チャットツールや集計ツールと連携できる連携機能、回答者にメール送信ができるメール配信機能、顧客や案件を管理する顧客・案件管理機能などが搭載されているか確認が必要です。
  3. 価格やコストが適しているか: 無料プランがあるか、有料プランに移行した場合の機能制限やコストが、自社の目標達成に適しているか確認しましょう。
  4. 実装の手軽さ(操作性): ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるか、初心者でもスムーズに設定できるUI/UXが提供されているかが、定番サービスとなる大きな条件です。
  5. デザインが自社に適しているか(カスタマイズ性): Webサイトの雰囲気に合致しているか、テンプレートが豊富か、テーマカラーやフォントなどデザイン編集が可能かを確認しましょう。
  6. EFO(入力フォーム最適化)機能があるか: 入力ミスをリアルタイムで指摘するリアルタイムバリデーションや、再訪問時の入力内容復元機能、郵便番号からの住所自動補完機能など、回答者の離脱を防ぐための機能が充実しているかを確認しましょう。
  7. データ集計・管理機能があるか: 送信されたデータを自動で集計・分析できるレポート出力機能や、問い合わせ内容を一覧で確認・管理できる機能は、業務効率化に役立ちます。
  8. サポート体制は充実しているか: 初めて利用する場合やトラブル発生時に、すぐに対応してもらえるサポート体制が整っているか確認しましょう。

3. 【機能比較】おすすめメールフォーム作成ツール 5選

特徴的な機能を持つメールフォーム作成ツールを紹介します。

ツール名主な特徴と機能連携・用途
formrunプログラミング不要でフォーム作成からカンバン式の顧客管理まで可能。充実したEFO機能(残項目数表示など)で離脱を防ぐ。無料プランがあり、期限なく利用可能。Salesforce、kintone、Slack、Chatworkなど多数連携。決済機能(クレジットカード、PayPayなど)を無料プランから利用可能。
FormBridgekintoneライセンスのない外部ユーザーがkintoneにデータを直接登録できるサービス。kViewer(kintoneデータ公開)との連携が鉄板。kintone連携サービスとして提供。自治体やエンタープライズでの大規模利用実績あり。
GoogleフォームGoogleが提供する無料ツール。リアルタイムかつ自動で集計され、グラフ化して可視化できる。Googleアカウントがあれば誰でも簡単に利用可能。Googleスプレッドシート連携。
フォームメーラー (FormMailer)大企業から官公庁まで40万以上のアカウントに利用実績。ドラッグ&ドロップで簡単に作成可能。LP作成機能も備える。Google Analyticsと連携可能。送料設定とPayPay決済連携で商品注文フォームとしても活用可能。
Tayoriフォームの他に、FAQ、チャット、アンケートの4機能をパッケージで提供する総合カスタマーサポートツール。過去の問い合わせ内容を蓄積し、ナレッジ共有や引き継ぎ作業に活用できる。

4. 【課題別】フォーム運用の「悩み」を解決する専門機能

スパムメールは知らないうちにあなたの時間を奪っています。

フォーム運用において頻繁に発生する「スパム/迷惑メール対策」や「業務システム連携」といった特定の課題に対して、専門的なツールや機能が役立ちます。

A. 迷惑メール・スパム対策

Webサイトのフォーム経由で営業メールやスパムメールが大量に届き、本当の顧客からの問い合わせを見逃してしまうという課題を抱える企業は多いです。

  • Defform(デフォーム): AI技術を活用し、営業メール・迷惑メール・スパムを自動でフィルタリングし、重要なメッセージだけを優先通知します。誤判定されたメールもダッシュボードから確認できる機能や、学習機能により使用するほど精度が向上する仕組みがあります。さらに、営業メールを有料化することで、本気度の高い問い合わせのみを受信する有料問い合わせ機能も提供しています。
  • 一般的な多層防御: セキュリティ対策として、以下の複数の手法を組み合わせて対策することが推奨されます。
    • CAPTCHA(キャプチャ): 「私はロボットではありません」のチェックボックスや画像選択テスト(reCAPTCHA v2/v3)など、コンピューターと人間を判別するテストを導入する。
    • honeypot(ハニーポット): ユーザーには見えないダミーの入力フィールドを設置し、ボットが誤って入力したかどうかでスパムを判定する。
    • 過剰送信ブロック(レートリミット): 一定時間内の送信回数を制限・遮断する仕組み。
    • スパムフィルタ/AI迷惑メールフィルタ: Google Workspaceなどで提供される高性能なフィルタを活用する。

B. CRM連携とデータ活用

フォームで収集したデータを有効活用するためには、CRM(顧客関係管理)ツールやその他のマーケティングツールとの連携が不可欠です。

  • CRM連携のメリット:
    • データの一元管理: 分散していた情報の一元化が可能になり、二重登録を防ぎ、無駄な工数を削減します。
    • 情報の有効活用: 企業全体で情報が可視化され、経営判断や施策実行に貢献します。
    • 顧客対応の最適化: 顧客の属性やニーズを把握することで、最適なアプローチやメール配信が可能になり、顧客からの評価向上につながります。
  • 連携がおすすめなシステム: CRMとデータ連携することで、営業活動の属人化解消や組織全体の成果向上が期待できます。
    • SFA(営業支援システム): 営業活動でのデータ活用、属人化解消。
    • MA(マーケティングオートメーション): 最適なアプローチプロセスの構築、接点の少ない顧客の掘り起こし。
    • CTI(コンピュータ電話統合): 問い合わせや電話のやりとりをCRMに記録・管理し、データ充実化。
    • CMS(Webサイト作成ツール): CRMの顧客情報を活用した最適なサイト作成やメルマガ配信。

5. まとめ

メールフォーム作成ツールは、プログラミング知識がなくても高機能なフォームを設置し、業務効率化や顧客満足度の向上を目指すための重要なツールです。

特にformrunは、フォーム作成だけでなく、カンバン式の顧客管理機能や豊富な外部連携、高いセキュリティを備えており、ビジネス利用において最もおすすめされるツールの一つです。また、フォーム作成サービスは、目的に応じてセキュリティの高さ、EFO機能の有無、CRM連携の柔軟性などを比較し、自社に最適なものを選びましょう。

メールフォーム作成ツールを導入することは、例えるなら、**「手作業で一つ一つ手紙を仕分けていた郵便局に、最新の自動仕分け・配送システムを導入するようなもの」**です。労力と時間を大幅に削減し、最も重要な「顧客への迅速な対応」に集中できるようになります。

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